乾貴士が「スイッチオン」

【ゼーフェルト(オーストリア)=岡田浩幸】サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会に臨む日本代表は4日、オーストリア・インスブルック近郊のゼーフェルトで調整した。ピッチで誰よりも楽しそうな表情を見せたのはMF乾(ベティス)。右脚のけがが癒え、3日の初練習ではミニゲームなど全てのメニューをこなし、「早くボールを蹴りたかった」と笑った。

ポジション争いでアピールする乾=稲垣政則撮影

エイバルで今季34試合に出場し5得点を挙げたが5月の国内合宿直前に負傷し、壮行試合のガーナ戦は出番なし。それでも23人に選ばれたのは西野監督の「あのスタイルの選手は少ない」という期待の表れだ。本人も「得意の攻撃面でスイッチを入れたいし、守備もスペインで学んだことを出す」と意気込む。

宇佐美(デュッセルドルフ)や香川(ドルトムント)らとのポジション争いで、同年代の香川には特別な思いがある。

野洲高(滋賀)で全国優勝を経験したが、J1横浜Mでは芽が出なかった。転機は2008年にC大阪に移籍し、香川と出会ったこと。本人は「(香川)真司の方が断然うまくて、かなわない」と苦笑するが、当時を知るC大阪のコーチは「相当意識していた。技術の高い真司が守備も頑張る中、自分は何が駄目なのかを考え、課題を克服した。真司も刺激されたし、あの時出会えたのは2人にとって幸せだった」と振り返る。

スペインで3季プレーし、持ち味のドリブルに加え、周囲との連係でスペースを埋める守備戦術も磨いた。定位置争いに、「俺は出遅れている。早くアピールしたい」。2日で30歳となった。長く続くライバルとの切磋琢磨(せっさたくま)の先に、世界最高峰のピッチがある。

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