わずかな時間で覚悟の選考

W杯に日本が初出場した1998年のフランス大会以来となる2段階選考。まず27人(広島MF青山は負傷離脱)を合宿メンバーに選んだ18日、西野監督は「コロンビア戦に向けて正直、絵が描けていない」と明かしていた。23人の名を読み上げた31日は一転して「絵はたくさん描ける」と言った。ところが具体論になると、歯切れが悪い。「絵を落とし込むのは難しい」と漏らし、すぐに「短い間でも落とし込んでいかなければ」と言い直す。そう、定まっていないのだ。

西野朗監督

23人の選考は、代表監督だけが知る孤独な決断だ。

今回5人残った「3大会連続出場組」を、8年前に抜てきした岡田武史氏は、W杯直前にチームを屋台骨から一変させる覚悟があった。4年前のザッケローニ氏は、最後のW杯3試合でつまずいたが、常連組への信頼を貫いた。4月に解任されたハリルホジッチ氏は、若手抜てきや奇策を打てる勝負師だった。

果たして西野監督は――。タイムリミットをにらみつつ、故障明けや本調子でない選手が復調する可能性に賭けなければいけないイバラの道を歩む。だから23人に「対応力」を求め、経験豊富なベテランをそろえた。いわば瀬戸際の人事。最後にベテラン頼みにかじを切ったのも、西野流の覚悟と受け止めたい。期待を込めて。W杯監督の評価は、結果がすべてだ。(青柳庸介)

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