「本番でも力を出し切れ!」~モラス雅輝氏

練習後、原口元気選手(右)と握手するモラス雅輝監督(10日、オーストリアで)=三浦邦彦撮影

サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会に向け、オーストリア・インスブルックで12日に行われた日本代表の強化試合を、現地で側面支援した日本人監督がいる。サッカークラブ「FCヴァッカー・インスブルック」女子チームを率いる東京都出身のモラス雅輝(まさき)監督(39)。日本はパラグアイに快勝し、モラス監督は「本番でも力を出し切れ!」とエールを送った。

モラス監督は16歳で独ヘッセン州の高校にサッカー留学し、インスブルック大学へ。以後20年にわたり、ドイツとオーストリアなどのクラブやサッカー協会で指導者経験を積んできた。昨年7月から、オーストリアの古豪クラブの一つであるFCヴァッカーで、女子チームの指揮官とゼネラルマネジャー(GM)を兼任。今年5月に2部リーグで優勝を果たした。

W杯前最後の強化試合となったパラグアイ戦の会場は、FCヴァッカーのホーム「チボリ・シュタディオン」。モラス監督は日本サッカー協会の担当者と自ら連絡を取り合い、クラブの公式サイトやフェイスブックを通じて日本戦のPRに協力してきた。

10日には練習場に駆けつけ、日本代表を激励した。2009~10年にJ1・浦和レッズでコーチを務めており、当時の浦和には今回の代表メンバー、原口元気選手(27)も所属していた。モラス監督は「大きく成長した元気が、自分の住む街に日本代表として来てくれた。こんなに幸せなことはない」と喜び、原口選手は「体は動いているし調子がいい。しっかり頑張ります」と誓ったという。

パラグアイ戦に74分から途中出場した原口選手は、決定的なラストパスを2本も繰り出し、言葉通りの好調さを見せた。スタジアムで観戦したモラス監督は「切り替えの速さと身体能力が格段に上がった元気の姿を間近に見られてうれしかった。代表チームも本戦へ最高のステップになったのでは」と声を弾ませた。

スタジアムには日本人サポーターのほか、現地のオーストリア人も多数訪れた。「日本サッカーがこの地で注目される良い機会になった。W杯でも世界の目をくぎ付けにする活躍を」とモラス監督。サムライたちの奮起を信じ、吉報を待つ。

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