西野朗監督とクライフ、三杉淳の「オフサイドトラップ相関図」

「キャプテン翼か!」と話題になった日本代表・西野監督のオフサイドトラップ。三杉淳、クライフとの関係は・・・

「史上最高のオフサイドトラップ」「美しすぎる」「絵に描いたようだ」「ミスギがこれをやったのか?」。ワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本-セネガルで、相手選手6人をオフサイドの位置に置き去りにする鮮やかな形で決まった日本のオフサイドトラップを、各国のサッカーメディアは興奮をもって伝えた。(読売新聞メディア局編集部)

オフサイドトラップとは?

◆クライフと西野監督、そして三杉淳

オフサイドトラップという作戦は、1974年のW杯西ドイツ大会で準優勝したオランダ代表が多用した。当時のオランダは、GK以外の選手10人が攻撃と守備の垣根を越えて動き回る「トータル・フットボール」という概念を掲げ、現代サッカーの戦術的な礎を築いたとされる伝説的なチームだ。その中心にいたスーパースターこそ、後にバルセロナ(スペイン)のカリスマ監督としても名をはせたヨハン・クライフ(1947~2016年)にほかならない。

日本の西野朗監督は「敬愛するサッカー人」として、いつもクライフの名を挙げている。今大会前にも報道陣に「とにかくかっこいい。プレースタイルと姿。(監督としても)影響はある」と語っていた。セネガル戦では、試合前に西野監督がオフサイドトラップを仕掛けるよう、選手に指示していた。指揮官のクライフへの敬意や受けた影響の表れた作戦とみることもできるかもしれない。

現在のサッカー関係者やファンには、オフサイドトラップを、1980年代に日本のサッカー人口拡大に貢献した人気マンガ「キャプテン翼」で理解した人も多い。作中では、フィールドの貴公子と呼ばれる武蔵FCのエース三杉淳が、オフサイドトラップを自在に駆使して、主人公の大空翼を苦しめる。

三杉淳はクライフにあこがれ、同じ背番号「14」を背負い、小学生ながらピッチ上で守備陣に高度な組織戦術の指示を出す。その姿は、クライフをほうふつとさせ、個人技にたけたペレやジーコなどブラジルのスター選手イメージを帯びた大空翼と鮮やかな対比をなしている。

今回の日本のオフサイドトラップを、各国のサッカーメディアが興奮をもって伝えた背景には、クライフと西野監督、そして三杉淳という「オフサイドトラップ相関図」が存在する――。そこまで言ったら、言葉が過ぎるだろうか。

オフサイドトラップとは?

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