【リポート】「赤い悪魔」ベルギー代表とは?

1か月に及ぶワールドカップ(W杯)の熱闘が続いている。強豪国や注目国の試合ぶりを、海外サッカーの豊富な取材経験を持つライターの石川聡さんが現地からリポートする。

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イングランドを破ったベルギー。「赤い悪魔」の攻撃力は驚異的だ(AP)

イングランドを破ったベルギー。「赤い悪魔」の攻撃力は驚異的だ(AP)

日本の決勝トーナメント1回戦の相手は、イングランドを破ってG組を1位通過したベルギーに決まった。正ユニホームの色から「赤い悪魔」の異名も持つ代表チームは最新の世界ランクが3位。強力な攻撃陣を持っており、今大会の優勝候補の一つに挙げられている。

FWのルカク(マンチェスター・ユナイテッド)、E・アザール(チェルシー)、MFデブルイネ(マンチェスター・シティー)という、それぞれイングランド・プレミアリーグの強豪チームで活躍する選手たちが織り成す攻撃サッカーは、すさまじい破壊力を秘めている。

ルカクは速さ、高さ、強さを兼ね備えたエースストライカー。昨年11月に欧州遠征した日本を1-0で破った試合でも、得点をマークした。E・アザールは、スピードあふれるドリブル突破が持ち味。こうした前線の選手を多彩なパスで操り、自らも積極的に得点を狙うのがデブルイネだ。

攻撃に注目が集まりがちだが、守備陣も一流選手ぞろい。守備的MFウィツェルは球を奪う技術に優れ、守りの要で精神的支柱のDFコンパニーが第3戦のイングランド戦で復帰したのは朗報。GKクルトワは今大会屈指の守護神の1人である。

2016年8月から指揮を執るマルティネス監督はスペイン人。当初は国際経験のなさを不安視されたが、個性派ぞろいのチームをうまくコントロールして実力を引き上げた。「良い組織があってこそ、個人が力を発揮できる」という考えの持ち主だ。

日本が気を付けたいのは、縦への速い攻めだろう。ベルギーは、球を奪うや一気にゴールへ迫るだけに、不用意にボールを失わないことが必要だろう。また、立ち上がりからフルパワーで仕掛けてくる可能性もあるため、ひるまずに戦い、ペースにのまれないようにしたい。

ベルギーは今大会、A組のウルグアイ、D組のクロアチアと共にグループリーグ3戦全勝。初戦でパナマに3-0、第2戦でチュニジアに5-2と連勝し、主力を休ませたイングランドとの第3戦も1-0でものにした。ここまでは比較的楽な戦いを続けており、ベルギーにとっても世界ランク61位の日本との戦いは真価を問われる一戦になる。

日本のベルギーとのこれまでの対戦成績は、5戦して2勝2分け1敗。ワールドカップ(W杯)では2002年日韓大会のグループリーグ初戦(埼玉スタジアム)で2-2と引き分けている。

プロフィル  石川 聡

いしかわ・あきら 1956年生まれ。大学卒業後にサッカー専門誌編集部で海外サッカーを担当。その後、トヨタカップ、日本代表戦などの大会プログラム編集、執筆に携わる。W杯は1982年スペイン大会から続けて取材し、今回が10回目。過去のリポートはこちら

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