ベルギーが抱える「南北問題」…希薄な国民意識

【ブリュッセル=横堀裕也】2日(日本時間3日)のサッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会の決勝トーナメント1回戦で日本が対戦するベルギーは、北部オランダ語系と南部フランス語系が対立する「南北問題」を抱える。国民を結束させる象徴的存在とされる代表チームの快進撃は、チームの「和」を生み出す工夫にも支えられている。

人口約1100万人のベルギーは、北部のオランダ語系(ゲルマン民族)と南部のフランス語系(ラテン民族)に、ほぼ二分される連邦国家だ。言語圏ごとに高度な自治権があり、南北問題は経済格差などに根差している。国民を束ねるのは、王室とビール、サッカーの代表チームぐらいとの指摘もあるほど、国民意識は希薄とされる。

言語圏を巡る隔たりは、代表チームにも影を落としてきた。地元紙スタンダルドによると、以前はオランダ語系とフランス語系の選手がそれぞれグループを作って行動し、食事も別々のテーブルで取っていた。

この慣習を改め、「別行動」を禁じたのは、W杯日韓大会(2002年)の日本戦にベルギーの主将として出場したウィルモッツ前監督だ。2016年に就任したスペイン人のマルティネス監督も踏襲した。

さらに、チーム内のやり取りは原則英語を使う。デブルイネ(オランダ語系)とE・アザール(フランス語系)の2大スター選手を擁するタレント集団を束ねる秘訣(ひけつ)と評価されている。

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