【リポート】目が離せない一発勝負~決勝トーナメント展望

決勝トーナメントが始まった。負けたら終わりの一発勝負で、各チームは持てる力の全てをかけて戦いに臨む。(ライター・石川聡)

スウェーデン対スイス 日本時間3日午後11時

共に近年のワールドカップ(W杯)では安定した成績を残している。スウェーデンは1994年アメリカ大会で3位となって以来、出場した大会(2002、06、18年)はいずれも16強入り。スイスも1994年以降の本大会出場では、2010年を除いていずれも決勝トーナメント1回戦に駒を進めている。過去の対戦成績も国際サッカー連盟(FIFA)によればスイスの11勝7分け10敗とほぼ互角で、W杯では初顔合わせとなる今回も接戦が予想される。

スウェーデンはグループリーグF組でドイツに敗れたものの、2勝1敗で1位突破に成功した。グランクビスト、リンデロフを中心に長身DFをそろえた堅守が特徴だ。中盤を支えるラーションの出場停止は痛いが、FWのベリ、トイボネンを生かす後方からのロングパスでスイス守備ラインの背後を突きたい。アンデション監督は試合前日の記者会見で「個人とチームが最高の力を発揮できれば、スイスを破るチャンスはある」と話した。

グループリーグE組を1勝2分けで2位通過したスイスは、MFシャカがゲームをつくり、テクニックのあるMFシャキリの突破力、得点力に期待が懸かる。「開始から主導権を握りたい」とペトコビッチ監督。こちらはDFのリヒトシュタイナー、シェアが出場停止で右サイドの守備に不安が残る。スウェーデンはここを突いて左MFフォスベリがチャンスを作れるかどうか、このサイドの攻防が一つの鍵となりそうだ。

コロンビア対イングランド 日本時間4日午前3時

初戦で日本に敗れたものの、ポーランド、セネガルを連破してグループリーグH組を1位で勝ち抜いたコロンビアにとって、心配されるのはMFロドリゲスのコンディション。右ふくらはぎに不安を抱えるが、ぺケルマン監督は「深刻なものではない。検査結果も良い」と出場の可能性を示唆している。

エースが欠場となればチームにとって大きな痛手だが、MFキンテロのゲームメークが好調で、エースストライカーのFWファルカオがポーランド戦で得点したのも明るい材料。イングランドは3バックが予想されるため、MFのJu・クアドラードのサイド攻撃が効果を発揮するかもしれない。

イングランドはグループリーグG組で2勝1敗と、ベルギーに次ぐ2位で突破した。エースストライカーのFWケーンが、出場した2試合で5得点と期待に応えている。絶妙のタイミングと位置取りでゴール前に現れるケーンを封じにかかるミナ、D・サンチェスというコロンビアの若いセンターバックとの駆け引きが見どころとなりそうだ。

イングランドはW杯や欧州選手権といった大きな国際大会で思うように勝てない時代が続いたが、サウスゲート監督は「(W杯の)決勝トーナメントで最後に勝ってから12年。今回はその先に進める大きなチャンスだ」と突破への意欲を示した。

過去の対戦成績はイングランドが3勝2分けで優位。W杯では1998年フランス大会グループリーグで戦っており、ベッカムの得点などでイングランドが2-0で勝利した。この試合で、サウスゲートはベンチで出場機会はなかった。

プロフィル  石川 聡

いしかわ・あきら 1956年生まれ。大学卒業後にサッカー専門誌編集部で海外サッカーを担当。その後、トヨタカップ、日本代表戦などの大会プログラム編集、執筆に携わる。W杯は1982年スペイン大会から続けて取材し、今回が10回目。過去のリポートはこちら

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