日本代表・選考レースが本番へ

アジア最終予選の豪州戦でゴールを決め、チームメートに迎えられる井手口(2)

サッカーの2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会予選は15日、全日程が終了し、ペルーが最後の切符を手にして出場32チームが出そろった。大陸間プレーオフ第2戦で2―0とニュージーランドに快勝、2戦合計2―0とした。6大会連続出場の本大会に向けて強化を進める日本代表も、海外組を含めたフルメンバーでの今年の活動は14日までの欧州遠征で終了し、堅守速攻のスタイルを担っていく基本形も見えてきた。W杯グループリーグの組み合わせ抽選は12月1日、モスクワで行われ、本大会は来年6月14日に開幕する。

日本代表が今年行った10試合は4勝3分け3敗。先発11人の顔ぶれは全て異なり、相手のタイプや選手の好不調を見極めて戦術を変えるハリルホジッチ監督の特質が顕著に表れた。競争を仕掛ける起用がW杯出場権獲得とともに、チームに<変革期>をもたらした。

2017年の出世頭となったのは、6月にデビューした21歳の井手口。豪州戦のミドルシュートだけでなく、全力走を繰り返すスタミナと相手ボールを刈り取る力強さを安定して発揮。今回の欧州遠征でも、監督が志向する堅守速攻のエンジンとなった。

他のポジションでも新たな競争が生まれた。本田の定位置だった右サイドでは、スピード自慢の浅野と久保が競い、原口が昨年台頭した左でも、同じくドリブラーの乾が名乗りを上げた。センターバックでも、昌子が9月までは定位置をつかみかけたが、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)で相手のエース封じを演じた槙野がブラジルなど世界的強豪相手に出番を得た。

「(今のメンバーで)W杯へ行けるのは5、6人」とハリルホジッチ監督は言い、選手の側にも、状態が悪ければ誰かに取って代わられるという危機感が植え付けられた。「所属クラブで結果を残さないと、代表に呼ばれる資格がなくなる。常に緊張感を持っている」と浅野は語る。

現状、チームに欠かせない存在と言えるのは吉田や大迫らに限られる。「レギュラーを取り返そうと思っている」と8月の豪州戦後に語った本田、岡崎、香川という今回は選外だった3人も復権を狙う。

国内組にとってはJリーグと、12月に韓国などと対戦するE―1選手権(東アジア杯から改称)が力を示す機会となり、海外勢にとってはリーグ戦などで高いレベルのプレーを続けることがW杯メンバー入りをつかむ道だ。世界最高峰の舞台に誰が立つのか、激しい選考レースはこれからが本番だ。(ベルギー・ブルージュ 藤基泰寛)

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