因縁コロンビア~深く記憶に刻まれた相手

【モスクワ=青柳庸介】来年6月に開幕するサッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会で、日本がグループリーグH組でコロンビア、セネガル、ポーランドと対戦することが1日、組み合わせ抽選会(モスクワ)で決まった。決勝トーナメント進出に向けて重要な初戦はコロンビア戦。前回ブラジル大会のグループリーグ最終戦で1―4と大敗し、世界との差を突きつけられた強豪との雪辱戦となる。

「やはりコロンビア戦が、一番大事な試合だ」。ハリルホジッチ監督は迷うことなく、照準を初戦に合わせた。H組に入ったため、初戦は開幕戦から5日後の来年6月19日。指揮官は「日程を考えると少し余裕があり、準備期間が増えた。スタッフと綿密に計画して調整したい」と前向きに捉えた。

コロンビアは、前回W杯ブラジル大会に大ケガで出場できなかったファルカオ(モナコ)ら一流選手をそろえる。ブラジルW杯でスターの仲間入りを果たしたロドリゲス(バイエルン・ミュンヘン)は、今回の南米予選でもチーム最多の6得点。ハリルホジッチ監督は最近、コロンビアの試合映像を見て、「南米の中でもレベルが高く、厳しい『デュエル』(球際の強さ)で戦ってくるチームだ」と実感させられたという。

日本代表メンバーにとっても、深く記憶に刻まれた相手だ。主将のMF長谷部(フランクフルト)は敗戦当時、「コロンビアがお手本だ。個々の能力も自分たちより高かったけれど、それ以上にチームとして戦っていた」と認めていた。

前回大会では、初戦でコートジボワールに逆転負けし、勢いに乗れなかったこともグループリーグ敗退の要因だった。DF吉田(サウサンプトン)は「短期決戦は初戦が大事。出だしにつまずいて波に乗れなかった。後悔は非常に残っている」と悔やんだ。しかも、ロドリゲスにかわされて尻もちをつき、ゴールを決められた。以来、「世界水準を日常的に経験しなければ」との思いを強くしてイングランドで鍛錬してきた。

一方、セネガルやポーランドとは、いずれも15年ほど対戦していない。初顔合わせに近い2試合を控え、またコロンビアに敗れれば、決勝トーナメント進出は厳しくなる。日本は過去、W杯で南米勢には未勝利。ハリルホジッチ監督は「ブラジルW杯で良い結果を得られなかったリベンジだ。ビッグゲームをしなければいけない」と、選手たちの闘争心をたきつけるつもりだ。

コロンビア・ペケルマン監督「力が伯仲したグループに入った。我々は全てのチームの特徴を把握している。とても手ごわい相手ばかりだ」

セネガル・シセ監督「難しい組だ。コロンビアが優位でポーランドは2番手だろうが、我々も日本もいいチーム。自分たちに幸運があることを祈る」

ポーランド・ナバウカ監督「3チームともいいチームだが、世界のベストではない。我々には世界の強豪と戦える力がある。いい準備をすることが大事だ」

日本サッカー協会・田嶋会長「よい組に入ったかどうかは、終わってみないと分からない。僕らは一戦一戦を決勝のつもりで戦わないと次に進めない。まずは最初の2試合をしっかり戦うことだと思う」

■キャンプ地はカザニか

日本の3試合は、人口約30万人の小都市サランスク、11都市で最も東に位置するエカテリンブルク、第2次世界大戦で悲惨な市街戦が繰り広げられたボルゴグラードが舞台となる。ハリルホジッチ監督は報道陣に「カザニから遠いのか」と問いかけ、カザニがベースキャンプ地(練習拠点)の有力候補であることを示唆。大会前に欧州で約1週間の直前合宿をしたい考えも明かし、「オーストリアかどこか分からないが、準備してロシアに乗り込みたい」。いずれも正式決定していないが、遠征準備も本格化していく。

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