W杯の厳しさ「すごい緊張感」~宮本恒靖さん

◇元日本代表主将 宮本恒靖さん

W杯の戦いとはどれほど厳しいものか――2002年日韓、06年ドイツのW杯2大会に出場した元日本代表主将、宮本恒靖氏(40)に聞いた。(聞き手・藤基泰寛)

宮本恒靖さん(林陽一撮影)

――最初の記憶はどの大会か。

「1986年メキシコ大会で、小学4年生だった。優勝したアルゼンチンで、マラドーナの華麗なプレーに衝撃を受け、サッカーを始めるきっかけになった。彼が履いていたスパイクに憧れて、同じ型を買ったのも覚えている」

――日韓大会で初出場。

「ベルギーとの初戦で途中出場したが、ピッチに入ると体が重く、まるで空気に抵抗があるような感じだった。トルシエ監督(当時)の指示も全く頭に入らず、すごい緊張感だった」

――ロシアに勝ち、日本にとって初勝利を挙げた。

「開催国として『絶対に勝たなきゃいけない』という思いはあった。1―0で勝利した瞬間、重圧から解き放たれたような気持ちになれ、日本サッカー界の新しいページをめくることができてうれしかった」

――ドイツ大会では対照的に1勝もできず、敗退。

「これが本物のW杯かと痛感した。合宿地選びやマスコミ対応など、ピッチの外でストレスを感じる部分もあった。ただそういう失敗を教訓にすることで国として強くなっていく。経験の蓄積なしに、簡単に勝ち上がれる大会ではない」

――ロシア大会で注目していることは何か。

「個人的にはイングランドが楽しみ。若くて技術の高い選手が育っている。ドイツが連覇を達成できるか、ブラジルの復権はあるのか、次世代のスターが出てくるのかも気になる。新興国の躍進よりも、育成制度の改革などに近年、力を入れてきた強豪国中心の大会になるのではないか」

――日本代表への期待は。

「いわゆるサッカー大国がいないグループに入り、チャンスはある。一番やりづらい相手のコロンビアとは初戦で当たるが、相手も難しさは感じるはず。我慢比べで負けないことが大事。勝ち点を挙げられれば、決勝トーナメント進出の可能性も出てくる」

 

◇みやもと・つねやす 大阪府出身。ライン統率に優れたDFとしてG大阪、神戸、ザルツブルク(オーストリア)でプレーし、J1は通算337試合出場8得点。日本代表としては71試合出場、3得点。2011年に引退。17年からJ3のG大阪U―23(23歳以下)監督を務める。

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