土壇場で中島がデビュー弾~マリに果敢に切り込む

試合終了間際、中島が同点のゴールを決める=宇那木健一撮影

サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会に向けた強化としてベルギー遠征中の日本代表は23日、マリ代表との国際親善試合をリエージュで行い、1―1で引き分けた。世界ランキング55位の日本にとって同67位でアフリカ勢のマリは、W杯で対戦するセネガル(世界27位)を想定した相手。前半終了間際にPKで先制されたが、終了間際、三竿健のクロスを中島が合わせて追いついた。日本は27日、世界ランク35位のウクライナと対戦する。

 

日本 1(0―1 1―0)1 マリ

 

最後の最後に日本の同点ゴールを決めたのが、代表デビュー戦で積極性を発揮した23歳の中島だったことに救われる。消化不良の90分間。W杯で躍進しようという野心や、メンバー争いにかける熱が、チーム全体にほとばしっていたとは言いがたい。数少ない例外が中島と、同じ左FWで先発した宇佐美だろう。

後半ロスタイム、三竿健の右クロスを、ゴール前に飛び込んだ中島が蹴り入れた。60分にピッチに入り、果敢なプレーを貫いた身長1メートル64のドリブラー。大柄で身体能力の高いマリ選手に阻まれながらも、「ボールを持ったら仕掛ける」という武器をぶつけ続けたことがゴールにつながった。

ハリルホジッチ監督は「中島はリズムやスピードの変化をもたらせる。同点に追いついたのは、チームが諦めなかった証明。それが唯一の前向きなこと」と評価。中島も「あの時間に、あの位置に入っていけたのが成長」と振り返った。

ポジションを争う宇佐美も前半、チャンスに何度も絡んだ。ゴールに結びつかず、「結果を出せていない。アピールできたと思っていない」と辛口の自己評価だったが、生き残りにかける危機感は感じさせた。

先発イレブンで、すでに<レギュラー当確>と言えるのは、長谷部と長友くらい。指揮官は、5月末の壮行試合までじっくりW杯メンバーを見極める構えだ。中島や宇佐美が見せた気概がチーム全体に広がらないと、メンバー入りも、ロシアで下馬評を覆すような躍進も、実現しない。(ベルギー・リエージュ 青柳庸介)

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